どうして菌糸ビン内で暴れるの?
どうすると暴れなくなるの??
暴れると悪いの??
と思われる方は多くおられるでしょう!!
今日は、菌糸ビンに幼虫を入れたときによく見られる現象、「暴れる」行動についてお話ししましょう。特に、3令幼虫によく見られるこの行動には、いくつかの理由が考えられますが、それを避ける方法もあります。それでは、詳しく見ていきましょう。
「暴れる」行動の理由
・幼虫は新しい環境に慣れるまで不安定さを感じることがあります。菌糸ビン交換時、新しい菌糸ビンに入れられた際、幼虫が新しい菌糸ビンに慣れない時に暴れる事があります。
・幼虫が十分な食料を見つけられない場合、不安定な行動を示すことがあります。ビンの中で食料源を見つけるために探し回るのかもしれません。
・幼虫は活発な生物で、運動が必要です。ビンの中で動き回ることは、体を健康に保つための自然な行動かもしれません。
・菌床が再度菌糸を伸ばそうとし、微量ながら酸素を消費して炭酸ガスを出し、また若干発熱する事により幼虫が若干、酸欠状態になり幼虫が暴れる。
・居心地が悪くなった幼虫は別の場所に移動しようとする。
等の暴れる要因が考えられます。
暴れのデメリット
デメリットとしては、この状態が持続すると、
幼虫のサイズが縮小し、菌糸を食べさして大きくなった幼虫が瘦せてしまい、羽化時の個体が小さくなる。
羽化が不完全になる可能性が高まることが挙げられます。
幸い、幼虫の暴れは通常、菌糸ビンに投入された直後に起こることが多いです。これが2〜3日で収まる場合は、特に問題ありません。
しかし、1週間以上も続くようであれば、状況に対処する必要が出てきます。このような場合、以下の対処法を考えることが重要です。
「暴れる」行動を回避する方法
3令後期の蛹室づくり時に見られる幼虫の暴れは、通常は正常な行動と考えられます。
しかし、この暴れが一週間も続くと、先に述べたデメリットが発生する可能性が高まります。
また、酸欠の状態かどうかを判断することが難しい場合もあります。
暴れ対処法①
二酸化炭素は酸素より重いので、逆さにすると重力で菌糸ビンの蓋の通気穴と通って下に抜けていってくれます。暴れが発生してからでも良いですが、菌糸ビンに幼虫を投入する前に逆さにして一日程置いてから幼虫を投入をおすすめします。
暴れ対処法②
菌糸ビン内の酸欠状態を緩和させます。
暴れている菌糸ビンの蓋を外し分解します。
分解する時は手で外すのには固いのでマイナスドライバー等で外す事をおすすめします。分解すると3つのパーツに分解されます。写真の右側の穴の沢山空いた蓋を使用します。(残りの2つパーツは大切に保管しましょう)
キッチンペーパーを菌糸ビンの上側が覆うくらいの大きさにカットしまし蓋で挟みます。
この対策をする事により、菌糸ビン内の酸素量が確保され幼虫の暴れが2,3日で改善されれば対策が正解でしょう。
暴れ対処法③
上記の対処法でも解決しない時の最終手段は菌糸を辞め、発酵マットへの変更です。
発酵マットに加水し手で握って軽く固まるくらいに加水しクリアボトルに発酵マットを詰めて幼虫を投入しましょう。
発酵マットに交換する事で菌糸に比べて栄養素が減少するので幼虫の成長は見込めなくなります。
まとめ
幼虫を大きくする為には、菌糸ビン飼育は必須になります。暴れ対策で菌糸ビン内に酸素を取込める様にする事が必須になります。菌糸ビン内で暴れてしまうと、せっかく大きくなった幼虫が痩せてしまうので暴れない対策を行って飼育しましょう。
コメント